英語で言う日本のお盆と海外の“お盆”

お盆

“What is Obon? (お盆ってなんですか?)” 海外の友人に聞かれたら、みなさんなんと答えますか?「お盆休み…。」「ご先祖さまを供養する…。」さまざまな答えがあると思いますが、この機会にぜひ、日本の行事をしっかりと理解し、日本語だけではなく英語でもきちんと説明できるようになりませんか。そして、異文化理解を深めるためにも、海外にもお盆に準ずる行事があるのか見ていきましょう。

 

目次

・お盆について理解しましょう!

・英語で説明してみましょう!

・イースターとハロウィンは海外のお盆?

・まとめ

 

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お盆について理解しましょう!

・お盆

お盆とは、「7月15日(または8月15日)に祖先の霊を供養する行事(旺文社国語辞典)」。

亡くなったご先祖様の魂が現世に戻ってくる期間で、私たちは故人の家でご先祖さまをお迎えし、供養します。

 

・お盆の起源

お盆の正式名称は「盂蘭盆(うらぼんえ)」。サンスクリット語の「ウラバンナ」という逆さ吊りが起源とされています。言い伝えによると、お釈迦様の弟子の目連は、なき母が地獄で逆さ吊りの刑にされていると知らされ、お釈迦様に相談します。お釈迦様は、7月15日(旧暦)に供養しなさいと答えたことから、現在のお盆の風習の始まりとされています。

 

・お盆の過ごし方と用語

お花やお供物、ろうそく、線香、提灯、精霊棚(祭壇・盆棚)、精霊馬などを用意します。迎え火:ご先祖様が迷わないようにするための道標。玄関先に提灯を吊るします。

送り火:灯籠流しや精霊流しなど、川に流すことでご先祖さまを見送りする。

 

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英語で説明してみましょう!

お盆についての大まかな風習や起源を理解したところで、これらを英語にしてみましょう!

 

・What is Obon?

―Obon is a Buddhist memorial service for ancestors held every summer. It is believed that their spirits return to their house during Obon, and there are a number of customs to welcome their spirits.

 

(お盆とは毎夏ご先祖様のために行われる仏教行事です。お盆の期間はご先祖様の精霊がこの世に戻ってくるとされており、その魂を迎えるための風習が多くあります。)

 

・How is Obon celebrated?

―We have a week holiday in August for Obon, and relatives get together to visit and clean their graves. One of the traditional customs is to prepare “Syoryouma (a spirit horse),” horse figures made from a cucumber and an eggplant, which is believed to be a vehicle to come and go between this and the other world.

 

(8月のお盆休みに、親戚が集まってお墓参りをします。伝統的な過ごし方の一つに精霊馬を用意するものがあります。きゅうりとなすを馬に見立てあの世とこの世を行き来する乗り物として信じられています。)

 

・The ancient tradition

―Mokuren, a pupil of Buddha, was told that his deceased mother was hanging upside down in hell, and he asked Buddha what he should do to help her out. Then, Buddha recommended that he should hold a memorial service for her on July 15th, which is said to be the Obon’s beginning.

 

(訳は上記:お盆の起源と同様)

 

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海外のお盆?

海外にもお盆に準ずる行事はあるのでしょうか?ここでは、イースターとハロウィンがお盆に準ずる行事と言えるのかどうか検証していきます。

 

・イースターについて

イースターとは、イエス・キリストが十字架にかけられて亡くなった三日後に復活したことをお祝いする行事です。春分の日の後の最初の満月の次の日曜日にお祝いされ、具体的な日付は決まっていませんが、毎年3月から4月の間です。イギリスでは春休みの代わりに、2週間ほどの「イースター休暇」があります。この点において、お盆休みと似ています。イエス・キリストの復活をお祝いするイースターは、ご先祖を供養するお盆に近い行事と言えるのではないでしょうか?

 

・ハロウィンについて

日本では仮装することがメインになっているハロウィンですが、国語辞典によると、ハロウィンとは、「諸聖人を記念する祝祭の前夜祭。キリスト教国では悪例退治の日とされ、子供が仮装して町を練り歩く(旺文社国語辞典)」と記載されています。ハロウィンの翌日、11月1日の諸聖人の日(All Saints’ Day)は、万聖節とも呼ばれ、全ての聖人と殉教者を記念する日です。キャンドルを灯し、亡くなったこれまでの聖人たちを思い出し祈る、All Saints’ Dayは、お盆の意味に準じているのではないでしょうか?

 

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まとめ

お盆は日本の伝統行事の一つで、言い伝えや風習が現代にも引き継がれています。時代とともに、お祝いの仕方は変化しますが、本来の意味を調べると、イースターやハロウィン(特に翌日のAll Saints’ Day)は、海外でもお盆に準ずる行事だと言えるかもしれません。海外の人に、お盆の説明をして、ハロウィンやイースターがお盆に当てはまると言えるのか、実際にディスカッションをしてみてはどうでしょうか。

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