お盆に食べるものの由来を紹介

お盆

お盆に食べるもの

今年の暑い季節、皆さんはどうお過ごしの予定でしょうか?暑い季節には海水浴やキャンプ、花火大会や夏祭りといった楽しいイベントが盛りだくさんあって楽しみがいっぱいあると思います。

そんな時期に必要不可欠なもの、それが学生にとっては夏休みであり、そして社会人にとっては「お盆休み」というイベント近辺に合わせた休みが存在しますよね。

そもそもお盆とは何なのか?

簡単に説明すると天国や地獄に召されたご先祖様の魂を呼び寄せ、供養するという行事のことです。

それを行うためにお供え物などを用意しなくてはならないものがあり、お盆だからこそ食べる物なども色々ありますので、そこで皆さんにご紹介をしていきたいと思います。

じゃあお盆に食べる食べ物とは何なのか?

日本全国で一番多い定番は「そうめん」とのことです。

地域によっては天ぷらなどもあります。

その他に、「おはぎ」や「お団子」他にも精進料理などもありますが、必ずしも食べなくてはいけないというものではありません!

 

 

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そうめんの歴史に触れよう!

そうめんは小麦粉を原料として使われた日本と東アジアの麺です。基本冷やして食べることが多く清涼感を求める麺料理です。

元々そうめんというものは存在していなかったらしく、「索餅」(さくべい)という唐代の中国から日本に伝わった唐菓子で縄状の形状の為「麦縄」(むぎなわ)とも呼びます。

索餅は、もち米と小麦粉を細長く練り索状により合わせて油で揚げたものだそうで、形状は詳しくは不明であるらしいが、うどんよりも太くちぎって食べていたのではないかという説があったとのことです。

平安時代には、7月7日(七夕)に索餅を食べると、マラリア性の熱病にかからないとされており、七夕行事に索餅が取り入れられているようです。

時代が変わって室町時代のころには「索餅」「索麺」「素麺」の名称が混じって使用されていました。

「そうめん」が初めて記録されるには康永2年(1343年)に書かれた「祇園執行日記」で、(丹波素麺公事免除)と記述されています。

一方中国では日本よりも早く「索麺」の表記が出ていて、作り方としては「表面に油を塗りながら伸ばしていくことで、最後に棒にかけてさらに細くする」といった日本の手延素麺の作り方と似た特徴が書いてあります。

奈良時代から南北朝時代には形状が不明とされてきた索餅ですが、室町時代を境に解明されてきているとされています。

しかし索麺はそれまでの索餅と形状や名称も似ているため言葉の混用が起きていたと考えられます。

茹でて洗ってから蒸して温めて食べる「蒸麦」や「熱麦」とも呼ばれたり、室町時代の宮廷の女房詞では、素麺のことを「ぞろ」と呼んでいたりもしていました。

江戸時代書物の中にも索餅を「さふめん」と呼んでいたり、それを「俗に素麺ともいう」と記載されていることから、そうめんの表記には江戸末期までにも混乱が見られていたようです。

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おはぎ、ぼたもちについて

 

お盆の時期におじいちゃん、おばあちゃん、親戚の家に行ったときによく見かける食べ物であり、お米を小豆のアンコで包んだ和菓子で、私も小さい頃よく食べていました。

仏壇のお供え物としてもされていますおはぎですが、理由としては小豆は邪気を払うといわれていて、お餅には穀物が豊かに実るよう五穀豊穣の祈りが込められているそうです。

呼び名にも「おはぎ」と「ぼたもち」の二種類あり、どちらも同じものですが、名前が違うのは季節に関係しているようです。

私が感じた名前が違う理由というのは「粒あん」と「こしあん」で呼び方が違っているのかと思いましたがそれも違っていました。

「ぼたもち」は春の花である「牡丹」からとって「牡丹餅」。

「おはぎ」は秋の花である「萩」からとって「お萩」と呼ぶようになったといわれています。

先ほど話した粒あん、こしあんの違いも、調べると小豆の収穫時期で変わっているそうです。

小豆は秋頃に収穫されるため、「おはぎ」は収穫したての小豆を使用し、香りもよく、皮も柔らかいので粒を生かします。

つまり秋に作る「お萩」は粒あんがメインです。

一方で、春は貯蔵していた小豆を使用します。古くなった固い皮を取り除き、アンコのみを調理するのが「ぼたもち」で、こしあんが使用されるのが基本だそうです。

名前が違うのは、春と秋の季節の違いと調理方法の違いで変わることが解りました。

秋に作られていたのが、粒あんを使用する「おはぎ」であり、春に作られるのがこしあんを使用する「ぼたもち」ということになるそうです。

このように季節ごとの食べ方をすることで、故人が亡くなった時期を思い出すなど、食べ物を通じて記憶していたり、思い出すのを楽しんでいたとされています。

おはぎの用語には物騒な呼び方もあって「皆殺し」と「半殺し」というものがあります。

「半殺し」とは東北地方や長野県、静岡県、四国地方で使われる方言で、比較的山間部で使われることが多いようです。

「皆殺しとは」こしあんにすることで、「半殺し」とは粒あんにすることであり、お米や豆をすりつぶした状態を指した言葉としています。

けどそんな言葉が台所で飛び交うとなんだかカオスで怖いですね。

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お団子

おはぎやぼたもちと同様にお供え物の定番ですが、意味はご先祖様が現世からあの世へ帰るときのお土産とされる物だそうです。

最初にご先祖様をお迎えする時に使う「お迎え団子」盆の入りにお供えする時の団子で、あんこやタレを付けたのを供えます。

 

「お供え団子」は先祖の滞在中にお供えする物で「おちつき団子」とも呼ばれています。

滞在中は団子以外におはぎをお供えするところもあります。

 

「送り団子」盆明けにお供えする物で、先祖を見送るとき使います、団子もシンプルな白い団子を供えます。

 

ここでお団子にまつわる言葉を少し紹介していこうと思います。

「花より団子」 風流より実利を取るたとえ。

 

「団子に目鼻」 顔が丸いこと。

 

「団子レース」 五十歩百歩の争い 似たり寄ったりの争いのこと。

 

「だんごで負ける」 テニスの試合で0-6で負けることで、英語では「ベーグル」と呼びます。どちらも「0」をそれに見立てたものです。

 

「団子の串刺し」 シナリオ等の構成の一種で、複数のエピソードを無意味に連ねるもので、よくない見本のことを言います。

 

「ダンゴムシ」体を丸める習性があるワラジムシ目の生物を言います。

 

こうして見ると丸い形をしている物の例えによく使われているなと感じました。

 

きゅうりとなす(精霊馬)(しょうりょうま)

 

きゅうりとつまようじを使って馬の形を作る。

馬は走るのが早いので「先祖が早く帰ってこれるように」という意味があります。

 

なすとつまようじを使って牛の形を作る。

牛は歩みが遅く先祖にゆっくりとあの世に帰ってほしいという意味が込められていて、供え物をたくさん乗せて帰ってもらえるようにという意味もあります。

もう一つ前文で紹介した「そうめん」も、牛の精霊馬の帰り道を示す「手綱」としての役割をしております。

 

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まとめ

いかがでしたか?紹介した他にも落雁(らくがん)や水の子、動物性食品を使わない「精進料理」等ありましたが、解り易い食べ物で今回は選出させていただきました。

そして準備するときの意識も変わりそうですね。

地域ごとによってやり方、呼び名、風習もバラバラというのも驚きました。

(精霊馬のきゅうりとなすの使用方法が真逆のところもありました。

牛で慌てさせないで落ち着いて迎え、さっさと帰ってもらうために馬に乗せて帰すという説もあるとのことでした。)

食べる物やお供え物の意味や歴史を知ると、今までとは違った角度でお盆を見て過ごせるようになると思います。

 

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