【節分】地域別の豆まきの時の掛け声について

節分の時の一般的な掛け声

節分で豆をまくときには一般的には、「鬼は外」、「福は内」という掛け声をかけます。文字通り、鬼を外に追い出し、福を中に入れます。

「鬼は外」の「鬼」は邪気を表しており、豆をまくことによって邪気を払おうとしているのです。無病息災でいるためには、邪気が身体にまとわりつかないようにする必要があります。

世間一般で使用されている「鬼は外」、「福は内」は全国で使用されているわけではありません。一部の地域においては、豆をまくときに異なる言い方をしています。それについて取り上げていきたいと思います。

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一部の地域の掛け声

順番が異なるもの

「福は内」のあとに、「鬼は外」をいいます。通常とは順番が反対になります。

鬼はいないとされている地域の掛け声

一部の地域では鬼は存在しないという考え方をしています。そのような地域においては、鬼をつけません。追い払う対象が不在のため、つける必要がないのです。

鬼の力によって人間を改心させようとする場合

鬼によって人間を改心させるために、「福は内」、「鬼も内」といいます。

人間の邪悪な心を取り除くために、あえて「鬼」を内側に入れようとする地域もあります。

「福は外」という地域もある。

鬼を中に入れて改心させる狙いがあります。

福を捨て、鬼を入れるという発想そのものも珍しいです。

名字に鬼が入っている場合は「鬼は内」になる

掛け声は名字によって変わることがあります。名字に鬼という感じが含まれている場合に、「鬼は外」といってしまうと、自分達を追い出そうとしていることになります。「鬼は内」という言い方に変更することで、自分たちを追い払わないようにするようです。

地域に「鬼」が入っている地域においても、「鬼は内になる」

群馬県の鬼石地域では悪い鬼だけでなく、よい鬼もいると考えられています。「鬼」を大切にする意味合いから「鬼は内」をつけます。

領主に「鬼」が関連する場合も、「鬼は内」という

紀伊半島や伊勢志摩地域では、領主の名前が九鬼でした。そのこともあって、「鬼は内、福は内」というようです。

丹羽氏が藩主をしていた地域の一部では「鬼は外」といわない

丹羽氏が藩主をしていた地域の一部では、「鬼は外」といってしまうと「お丹羽　外」を連想させてしまいます。そのため、「鬼　外」と区切り、自分たちの藩主を守ろうとしているのです。

「鬼は外」、「福は内」のまえ、あとに何かがつくこともある

「鬼は外」、「福は内」は一緒であるものの、＋αをつけることもあるようです。+αには「鬼の目の玉ぶっ潰せ」などをつけ、鬼を徹底的に退治しようとしています。

豆をまく際の掛け声は「鬼は外」、「福は内」という固定概念を持っていたので、他の言い方があることに驚きました。

改心させる意味合いで「鬼は内」というのは面白いと思います。鬼の力によって、人間の心を改心させられるといいですね。

名字や地名が入っている場合に「鬼は内」というのは面白いです。こういった地方においては、鬼を追い出すというよりも、鬼を受け入れる姿勢でいるのかもしれません。

「福は外」であえて運気を逃がそうとするのは、一般からすれば理解しがたい感覚です。節分に運気を逃がすことによって、他で運を向上させようとしているのでしょうか。

「鬼は外」、「福は内」というところが多いものの、一部においては違う掛け声をかけています。地名に鬼が入っている、藩主や自分の名字や名前に含まれている場合については、「鬼は内」といいます。

鬼は大半の地域で悪いとされているものの、一部ではプラスの意味でとらえられています。鬼は悪の対象であるという常識は、通用しないこともありえます。

掛け声調べれば調べるほど、掛け声に対する知識が増えていくと思います。全国各地の掛け声について調べてみるとよいでしょう。